施策の背景
X社(社名非公開)は、手すり、外壁の設計・製作・施工を行う建築金物会社であり大手ゼネコンから1次請け取引を安定的に受注しています。
事業の要である設計領域では、ゼネコンの意図を具体的な施工図面に落としていく工程が重要になりますが、事業の安定・拡大に向けて設計人材の増員が成長の鍵になっていました。しかし、当該職種の人材は他と比べて希少性が高く、採用が難しい状況でした。また、採用活動にかかるコストや時間が増大し、業務のスムーズな進行に支障をきたしていたため、より効果的かつ効率的な採用活動が求められていました。
具体的な取り組み
まず「選ばれる会社」になるための労務面の整備に着手しました。その一環として、週休2日制の導入など労働条件の改善を実施し、求職者にとって働きやすい環境を整備しました。
加えて、求人票の内容を見直し、労務面の改善点を明記するとともに、専門人材にとって魅力的な企業像が伝わるように内容を刷新しました。
また、採用チャネルの拡充にも取り組みました。従来はハローワークを中心とした採用活動を行っていましたが、専門人材が利用する人材紹介会社や求人媒体を活用することで、より多くの候補者にアプローチできる体制を整えました。
施策の成果
こうした取り組みにより、設計職の応募数が増加し、従来の採用手法では確保が難しかったスキルを持つ人材の採用が可能となりました。設計部門の人員確保が進んだことで、業務のボトルネックとなっていた設計工程のリードタイムが短縮され、業務負荷の軽減と顧客対応の早期化を実現しました。
また、適切な採用チャネルを活用したことで、採用活動にかかる時間とコストが削減され、生産性の向上にもつながりました。