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「一人じゃない」後継社長のための学びと交流の場 ― Y組の取り組みー

「一人じゃない」後継社長のための学びと交流の場 ― Y組の取り組みー

後継社長交流会

中小企業の承継を担う「後継社長」という立場は、大きな挑戦である一方で、孤独を感じやすいものです。「誰に相談すればいいのか」「同じ悩みを分かち合える仲間はいるのか」。そんな声に応えるため、NYCでは後継社長(就任済・候補含む)が集まり、学び合い・支え合う場として 「Y組」 を立ち上げました。

今回は、取り組みの責任者であるNYC加藤と、実際に参加しているテクノガード株式会社代表取締役若松さんにお話を伺い、Y組の魅力と可能性をお伝えします。

[左:NYC シニアアソシエイト 加藤/右:テクノガード代表取締役 若松(Y組参加者)]

Y組とは

Y組は、NYCグループに関わる後継社長・候補者だけで構成されたコミュニティです。オンラインでの勉強会や、リアルの懇親会を通じて、同じ立場にあるメンバー同士が学び合い、悩みや課題を共有できる場となっています。特徴的なのは、N組(オーナー社長も含む会)とは異なり、承継を前提とした経営者に限定している点。だからこそ、よりリアルな課題や悩みを深く共有できるのです。

「孤独な後継社長に仲間を」――Y組立ち上げの思い

ーーはじめに、なぜY組を立ち上げたのですか?

NYC加藤 

後継社長は、承継という特有のプレッシャーと戦っています。就任前後のフェーズは孤独になりがちで、安心して相談できる相手が少ないのが現実です。そこで、同じ立場の仲間と定期的につながれる仕組みをつくりたいと思い、Y組を始めました。

ーー後継社長が孤独を感じやすいのはなぜですか?そして、それをどう解消したいですか?

NYC加藤 

多くの場合、後継社長は既存従業員より後から組織に加わり、彼らを率いる立場を担います。そのため悩みを従業員に打ち明けにくく、孤独を感じやすい。しかも後継社長同士が悩みを共有できる場はほとんどありません。だからこそ、共通の課題を持つ仲間が集まり、気軽に相談や共有ができるコミュニティを作ることで、この孤独を解消したいと考えています。

ーー具体的にどんな活動をしていますか?

NYC加藤 

主な取り組みは3つあります。

  • 定期研修(オンライン中心):事前に課題動画を視聴し、自社での取り組みや課題をもとにディスカッション。

  • 企業見学:メンバー同士で会社や工場を訪問し、知見や実例を共有。

  • 交流会:懇親を通じて信頼関係を築き、相談や情報交換がしやすい環境を整えています。

ーー他社にはない、NYCならではの特徴は?

NYC加藤 

一方向的な研修や情報提供ではなく、後継社長同士が交流し、互いの知見を交換できることが最大の特徴です。さらに、後継社長という稀有な立場に特化した数少ない学びの場であり、交流会を含めて関係性の構築を重視している点はNYCならではだと考えています。

[勉強会の様子]

[企業見学の様子]

[交流会の様子]

「一人で背負わなくていい」――仲間と学び合う時間が、経営に向き合う勇気をくれる

ーーここからは若松さんに伺います。入社当初に不安はありましたか?

若松社長 

取締役社長の経験があったので“経営の孤独”には慣れていると自覚していましたが、単身赴任で家族と離れる寂しさもあり、何もかもに不安を感じていました。“投資会社に任される=徹底的に数字の結果だけを求められる”“結果がでなければ放り出されて孤独に戦うことになる”のではないかと。また、新しい会社で社員に受け入れてもらえるかという不安もとても大きかったです。“投資会社”というワードを聞いた社員が、『どうせ短期的な利益だけを追うのではないか』『現場の声なんて聞いてくれないのでは』と構えられてしまうのではないか、距離を置かれてしまうかもしれない、この先どうやって認めてもらえばいいのか…答えがわからずに心配をしていました。

ーーY組を知ったときの印象は?

若松社長 

投資会社でこういう学びの場を作るのは珍しいと感じました。数字だけを求められると思っていたので、“成長できる機会を与えてくれるんだ”と驚きました。形式的な研修ではなく、仲間と本音で語り合える場所だと分かり、安心しました。

ーー参加して得られた気づきは?

若松社長 

業界は違っても、結局は“人と人との関係性”が業績を左右するんだと実感しました。数字や戦略よりも“社員との信頼”が大事なんだと、改めて気づかされました。実際に、他の後継社長がどう社員と向き合い、どう信頼を築いているのかを知れたことは大きな学びでした。

ーー仲間ができたことについてはどうですか?

若松社長 

雑談や飲みの場で気軽に話せる仲間ができたのは大きな財産です。“自分だけじゃない”と感じられる瞬間があり、孤独感はかなり軽くなりました。お互いに弱みも強みもさらけ出せるので、単なる情報交換以上の関係性が築けています。

ーー経営への影響はありましたか?

若松社長 

他の社長の多様な発想に触れることで、自分にはない視点を得られます。自分を客観的に見直すきっかけにもなりました。社員との接し方についても、他の社長の姿勢から学ぶことがあります。具体的なノウハウよりも、“あの人の姿勢を自分も真似してみよう”という刺激が、自分の行動につながっています。

ーー後継社長を目指す人へ

若松社長 

私自身もそうでしたが、社長になると「これまでの経験が通用するだろう」と思い込んでしまうことがあります。けれど実際には、過去のやり方だけでは立ち行かない場面も多い。だからこそ、常に学び続け、周りの声に耳を傾けることが大切だと感じています。社員と向き合いながら一歩ずつ信頼を積み重ねていく。それは決して簡単ではありませんが、その先で社員がついてきてくれて、成果につながったときの喜びは格別です。

共に挑み、共に歩む――仲間と挑戦する環境を

NYCは「一人にしない」ことを大切にしています。数字目標を達成するノウハウの伝達だけではなく、後継社長が安心して学び合い、支え合える仕組みづくりに力を入れてきました。NYC独自のコミュニティ「Y組」は、その象徴です。承継に向き合うときの不安も、引き継いだ後の葛藤も、ひとりで抱え込む必要はありません。経営のノウハウだけでなく、採用や組織づくりまで横断的に伴走できるからこそ、NYCは“挑む仲間”として寄り添い続けます。

[Y組の実際の様子]

【お話を伺った方】テクノガード株式会社 代表取締役 若松弘士氏(2024年9月から代表取締役にご就任)

【テクノガード株式会社】1995年5月設立。食品流通に特化した総合エンジニアリング会社で、冷凍・冷蔵設備の設置工事や内装工事、保守メンテナンスを専門に手掛ける。2023年12月1日付でNYCが全株式を取得し、7社目の投資先となる。